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【電気配線】照明や家電が使いやすくなる!暮らしやすい家づくりのポイント

こんにちは。私の名はティール教授。当研究室へようこそ。今日も私の研究課題である家づくりについて話していきましょう。

家づくりで間取りが決まると、コンセントや照明スイッチの位置、家具家電の配置を決める作業に移ります。例えば、冷蔵庫や洗濯機など大型の家電はスペースが不足すると搬入できないため、設置場所に関して十分に確認しますよね。



しかし、その他の家電のスペースについてはぼんやりとしか考えていない方が多いのではないでしょうか。コンセントや照明スイッチの位置もそうですが、深く考えずに決めてしまうと「もっとこうしたほうが使い勝手がよかったのに」と住み始めてから後悔するかもしれません。



今回のコラムでは暮らしやすい家づくりのポイントとして、コンセントや照明スイッチの目安となる高さ、家電をより便利に使えるために気をつけることを具体的にお伝えします。ぜひ今後の家づくりにお役立てください。

[目次]

1.【用途別】コンセントや照明スイッチの使いやすい高さ

2.家電をリストアップしてより暮らしやすい家に。見落としやすい家電リスト

3.用途を具体的にすると、より暮らしやすい家づくりを実現できる

【用途別】コンセントや照明スイッチの使いやすい高さ

コンセントや照明スイッチの高さには、残念ながら絶対的な正解はありません。しかし、目安を知ることは自分なりの正解を見つける大きなヒントになります。ここではコンセントや照明スイッチなどの目安となる位置を用途別にお伝えします。



テレビ類などプラグを挿したままにする家電|床から200mm

コンセントの高さとは床もしくは天井から「コンセント本体の中央」までの距離をいいます。例えば、部屋の低い位置に設置するコンセントは、床からコンセントの中央までの距離が200mm、つまり20cmの位置がちょうどよい高さです。テレビやゲーム機などプラグを挿したままにする家電や低い位置に設置する家電に最適です。



プラグの抜き差しの頻度が高い家電|床から900mm

コード式の掃除機やドライヤー、ヘアアイロンなどは日常的にプラグを抜き差しするため、床から900mmの高さのコンセントを使うと便利です。年齢を重ねると、しゃがんで立つという動作は想像以上に負担が大きいため、将来のためにもぜひ高い位置にコンセントを設置しておいてください。

また、テーブル周りにも高い位置のコンセントは必須です。パソコンやスマートフォンの充電、ホットプレートの使用時などに大活躍しますよ。普段からテーブルで作業をすることが多い方は、テーブル周りのコンセントを3口にしたり2口を2つ設置することもおすすめです。



冷蔵庫|床から1900mm

冷蔵庫のプラグは一度挿すと抜くことはないため、奥まった低い場所のコンセントを使うとホコリがたまって火災の危険があります。冷蔵庫本体の高さにもよりますが、床から1900mmの位置を目安にしてください。



エアコン|天井から500mm

エアコン用コンセントの高さの目安は諸説ありますが、汎用性が高くおすすめなのは天井から500mmの位置です。ただし、エアコンの取り付け位置によってはエアコンよりもコンセントの位置が下になってコードが垂れることになるため、コードが目立つことを防ぎたい方はよく確認した上で決定しましょう。



照明スイッチ類|床から1050~1200mm

照明スイッチ類は一日に何度もオン/オフするため、自然に手が伸びる高さであることが大切。目安は床から1050~1200mmの高さです。一般的な高さは1200mmですが、身長155cm未満の方には床から1050mmの高さをおすすめします。加齢で徐々に腕が上げづらくなるため、肩より上に腕を上げる必要がない高さがベストです。

また、天井高は2400mmが一般的ですが、やや低い2200mmの場合、スイッチ類は床から1050mmの高さほうが見たときの印象が美しく感じることも。現在の住居のスイッチの高さを測ってみるとイメージしやすいですし、「手は届くかな?」とお子様と一緒に考えるのも楽しいですよ。



インターホンや給湯器のリモコン|床から1450mm

モニター付きインターホンや給湯器のリモコン、エアコンのリモコンなどは目の高さに近い、床から1450mmの位置が使いやすくておすすめです。この高さであれば、目線は上になりますが小学校低学年のこどもでもインターホンのモニターを確認したり操作したりできます。



続いて、家電をより便利に使える家づくりについて考えてみましょう。



家電をリストアップしてより暮らしやすい家に。見落としやすい家電リスト

物の配置を考えるために持ち物をリストアップするとき、甘くみてはいけないのが家電の存在です。(※いま手元にあるものだけでなく、購入予定の家電もリストに加えてください!)



冷蔵庫や洗濯機、テレビなど大型の家電は最初からおおよその位置が決まっているため、設計段階で設置場所の確保はできています。しかし、家の中には大小さまざまな家電が数多くあり、それらにもスペースは必要なのです。ここでは忘れてしまいがちな家電をご紹介します。



加湿器、除湿器、空気清浄機

高機能な製品は大型で、使用にも保管にも場所をとります。特に除湿器の場合、タンクにたまった水を毎日捨てることが面倒なときは本体にホースを取り付けて連続排水することが可能です。浴室周辺で使用する場合はホースを浴室に伸ばしたり洗濯機の排水溝に連結させたりするとよいでしょう。リビングでも連続排水したいという場合には、設計時に排水用の穴をつくっておくと大変便利です。穴の場所を決めるためにも主な使用場所を考えておきましょう。



ヒーター

冬に活躍する石油ヒーターやガスファンヒーターも使用・保管ともに場所をとるものです。特にガスファンヒーターはガス栓につなぐ必要があるため、使用場所をしっかり考えておきましょう。ただ、これらのヒーターは家の中の空気を汚しやすいため、エアコンの使用をおすすめします。



扇風機、サーキュレーター

扇風機やサーキュレーターは1家に1台ではなく、複数台お持ちの方も多いでしょう。オフシーズンに収納するとき、広いスペースが必要になることを考慮しておきましょう。



ロボット掃除機

ロボット掃除機は、本体の厚さは約10cmと薄いものの幅35cm程度、クリーンベースは高さ・幅・奥行きが40cm程度あります。出したままにしておくと存在感がありますし、足元にあると邪魔に感じてしまうことも。そこでおすすめしたいのがお掃除ロボットの基地を作ることです。15cm 程度の高さがあれば本体は通れるため、収納の下や階段下などのスペースにコンセントを設置しておけば、お掃除ロボットが自動で基地に戻って充電でき、本体の収納も叶いますよ。

コードレスのスティック型掃除機にしても充電が必要なため、収納場所にコンセントを設けるようにしましょう。



キッチン家電

「キッチンはこれくらいの広さがあれば十分だろう」と考えていると、案外手狭に感じてしまうかもしれません。というのも、キッチン家電は種類も多く、大きさもあるから。

炊飯器やレンジの置き場所はあらかじめ確保していても、トースターやポット、自動調理なべ、コーヒーメーカー、ホットプレート、ジューサーなど挙げればキリがありませんし、出したままにするアイテムも多いでしょう。炊飯器など水蒸気を出すものは壁に耐性のある素材を採用しておく必要もあります。出したままにする場合のスペースや収納スペース、コンセントの数は十分か、しっかりと吟味しましょう。



洗面所で使う家電

ドライヤーやヘアアイロンは1家に1台という場合が多いかもしれませんが、電気シェーバーや電動歯ブラシ、口腔洗浄機はこどもが成長すると台数が増えることも。コンセントが足りずにタコ足配線にしてしまうと洗面所が雑然とした印象になりますし、収納スペースが足りなくなる可能性も考慮しておきましょう。



用途を具体的にすると、より暮らしやすい家づくりを実現できる

コンセントや照明スイッチを設置する高さや数、家電の設置場所や収納場所の広さなどの最適解は人によって異なります。もしこれらを決めるときに迷ったら、現在の住居での困りごとに注目してみてください。



「ここにもっとコンセントがあればいいのに」「キッチン家電を収納するスペースが足りない」など現状の不満を家づくりに活かしてみましょう。着工前に決めておくとスムーズに作業が進むため、ぜひ余裕のある時期に考えておいてくださいね。



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