これは建築条件付き売り土地であってもなくても、家づくりを進めるなら必ず確認しておきたいことです。特に建築条件付き売り土地で決める場合、指定された住宅会社や工務店以外で、家の計画をすることができません。ですから、他の住宅会社や工務店と建物費用を比べることもできませんし、指定の会社が出してくる建築費が全てとなります。
建築条件付き売り土地を販売する担当者の必勝パターンは、まず土地のことを気に入ってもらい、ある程度の間取りを元に総額を伝え(ここであえて細かな打ち合わせはしない)、おおむね考えていた予算くらいに収まるなと思わせておいて土地を契約してしまうというものです。
ポイントとなるのは、「あえて細かな打ち合わせをしない」というとこです。細かな打ち合わせを始めてしまうと、土地の契約まで時間がかかりますし、何より細かな要望を聞きだすと、総額が大きくなってお客さまの考える総予算から外れていくことも少なくないからです。
そうなると、決まるはずだった土地契約も危うくなり、話しが進まなくなってしまう。これを不動産系分譲会社の担当者は一番嫌います。そこで「詳しい間取りの相談はあとでできますから、先に土地を押さえましょう」という訳です。
建築条件付き売り土地の場合は、予算が合わなかったからといって、住宅会社や工務店を変えることはできませんので、金額を調整するには、建物の大きさや仕様を変える以外、方法はなくなってしまいます。だからこそ総予算に関しては特に注意が必要なのです。
とりあえず契約を急かされた場合でも、叶えたい仕様や設備、住宅性能の部分は、予め見積もりの中に必ず入れておくようにして資金計画書を作ってもらうことが、あとあとお金のトラブルにならないために重要なポイントになるのです。