夏には日が長くなり、冬には日が短くなるというのは、普通に生活をしていても感じることの出来る季節感ですが、それが土地選びには深く影響することを知っておく必要があります。
冬(冬至)の太陽の日射角度は、約30度と言われており、夏に比べて影が長くなるのは皆さんもご存知だと思います。逆に真夏(夏至)の太陽の日射角度は約80度になります。カンの鋭い方は、もうお判りのことと思います。そうです。気になる土地を見に行った時の、隣家などの建物の影の伸びている長さが大きく違うのです。
わざわざ陽当たりの悪い土地を、好んで選ぶ方は、ほぼいらっしゃらないと思います。その土地の方位や道路付けがどうであれ、出来ることなら陽当たりの良い土地を選びたいと思います。
しかし同じ土地でも、冬に見るのと夏に見るのとでは、その土地の見え方や印象がまるで違っていくることがあり、その原因の多くは昼間の陽当たりにあります。誤解を恐れずに申し上げるなら、夏に見る土地は、おおむねどこでも陽当たり良好に見えるため、錯覚をしてしまうのです。
そこで夏場の土地選びで注意しておきたいことは、昼間の様子を見るのはもちろんのこと、朝と夕方にも確認しておくこと。そして、すでに住宅会社や工務店に相談されている段階であれば、自分の建物のプランに対し、周辺の建物などの影が、季節によってどの程度、伸びてくるのかをシミュレーションしてもらうということです。